開くことができた。 乳がんの検査結果を聞いたあの日から私は恥ずかしくて、自分が何をしたらよいのかわからなくなって、ブログを書くことが出来なくなった。 何を書いたら良いのかもわからなくなった。
心の中にモヤモヤがあって、目の前に霞がかかって前が見えなくなり、どこを向いていったら良いのかわからなくなっていた。
この数ヶ月出来るだけ心掛けていたことは、ダメだと感じる私を私が責めないこと。 『しょうがないよ、また必ず前を向いて進むことができる日が来るから、今はこのモヤモヤの中にどっぷりと浸かっていよう』
そうやって過ごしてきた。
毎日色々なことを考えたりしているうちに、私は自分が仕事が出来ると感知違いしていることに気づいた。 どこの職場に行ってもささっと仕事をこなしていく自分を誇っていたし自慢していた。
でもそれは間違っていた。 誰かがして欲しいと望んだことを先読みしてやったり、これをしておけばみんなが忙しい時に困らないだろいうと準備しておいたり、今これを最短で簡潔に済ませれば、次はあれとこれとそれと仕事が片付いていく、といつも考えていた。
それは私が常に他人から『凄い』とか『助かる』とかそんな言葉を言ってもらいたくてしていただけの行動だった。 誰かに褒めてもらう事が自分の存在を確認する方法だった。
10月、派遣先から来年3月までの契約を更新しないと言われた。
つまり3月で首になる、と言う事だった。 生まれて初めて自分から仕事を辞めるのではなく他人から首にすると言われショックだった。
そしてまた仕事を失敗した。完全に投げやりになってやる気のない自分が引き起こした事だった。
つまらない、やりたくない、そうやって自分に言い訳ばかりして3月の契約更新までちゃんと仕事をする、ということから逃げ出したかった。
そんな時ある日の仕事の帰り道、ずっと心の片隅にいた塊がモコモコと大きくなって私に『この瞬間を大切に生きていこう』と感じたあの瞬間の自分は、今の時間の過ごし方は良いのかな？ と聞いてきた。 今の時間の過ごし方は間違っている、私はそう思った。
いやだ、やりたくない、つまらない、と言い訳ばかり逃げてばかりではなく、どうしたら楽しくストレスを感じることなくやり過ごしていくことが出来るのか、と考えているうちに、自分が失敗したり慌てたりストレスを強く感じる瞬間を思い返してみた。
原因はせっかちで待つことが出来ないことだった。 早く正確に、がずっと誰かに褒めてもらう方法だったし、それを偉いと勘違いしていた自分。 でも今の職場は早くは必要ない、正確に確実にが大事。 焦ることなくゆっくり落ち着いて一つ一つの仕事をこなしていけば良いことに気付いた。
自分の欠点をわかった上で、その欠点をいつも意識しながら、『ゆっくり、丁寧に』をいつも心掛けながら仕事をすると決めた。
他の人から見たら以前と何も変わったことはないように見えるかもしれないけど、大事なのは私の気持ちだと思う。 ササっと早くやりたい気持ちを抑えてゆっくり丁寧にをすることで、焦らなくなりストレスを感じる瞬間が激減した。
驚くことに、仕事以外の行動も変わった。 掃除もパーっと一気に済ませていたのが、思いつくまま、やりたいことをしながらするようになって、料理も何品を洗い物までして1時間以内！ それが出来ない日は出来ない自分にがっかりしていたのに、気づくと2時間台所に立っていたり、旅行の荷造りもあっという間に終わらせる！ がいつも目標だったのに、のんびり楽しみながら時間をかけてしていたり、確実に私の中で何かが変わった。 そして何より一番は、とにかく誰にも負けないくらい早食いだったのが、食べ物の味が噛んでも噛んでわかるようになって、最後のまでしっかりか噛み砕いて食事ができるようになった。
私はこの数ヶ月の間に、『自分の欠点を事の一番前に出さないようにゆっくり丁寧にを心がける』ということを知る事ができた。
ブログもやめようかと思ったりしたが、人気ブロガーが言うように毎日更新するのが良いのかもしれない、でも私は私が書きたいと思った時、書いていこうと思う。
旅行で旦那と早起きして見た、塩の引いた朝の海。 本当に綺麗で感動して、幸せだった。
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